アトピー (15)
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「いまやあらゆる分野で、人生をいかに生きるかといった人間学が問われるようになってきました。ところが、その『生きる』ことに直接影響のある医療はどうかというと、疾病の治療が目的になっていて、治療後の患者さんの体調や日常生活、人生といったものに目が向いていない。これでは何かが違うという思いが常にありました」
そうするうちに、ジョナサン・ライト博士が実践している新栄養療法や新たな医療システムの構築を考えていた株式会社ウェルネス・ネットと出会い、「ウェルネス・バンク」という、登録制の新しい医療システムの構築に着手した。
久野院長をはじめ検査技師や看護婦、管理栄養士なども渡米し、数年にわたってライト博士やスタッフから直接その治療方法を徹底的に学んだという。
ライト博士が実践する新栄養療法の特徴は、手術や投薬に頼らず、食事の改善とサプリメントの適切な摂取で疾病を治療し予防しようというものだ。ウェルネス・バンクが会員登録制というシステムをとったのも、実はここにポイントがある。
「病気を治すのは患者さん本人です。医師は専門家の立場から助言をし、そのお手伝いをするわけです。どんな病気でも、よくなりたいという患者さん本人の意思がなくては、改善は望めません。
そこで、その治りたいという気持ちを維持し、また、私たちの助言をきちんと受け止め実行するという意志を確認してもらうためにも『登録制』にしたのです」
病状ではなく、患者一人ひとりの病気の原因を徹底的に探り、体への負荷がより少ない方法でそれを取り除くために、登録後、徹底した検査と生活習慣に関するインタビューがおこなわれる。その結果 をもとに、ライト博士が厳選した130品目余りの中から、一人ひとりに応じたサプリメントが処方されるのである。
患者は通常の場合、自宅で日常生活を送りながら、指導されたメニューに従った食事や処方されたサプリメントを摂る。食事の内容は最低3カ月間、食事日誌に記録し、一定期間を経てクリニックで検査を受け、再度面 談を受ける——これをくり返していくシステムだ。